プロダクトデザインなど世界で活躍するデザイナーによるキャンディ・ポップな展覧会「Candy Creatures」。本展のために描き下ろした油彩作品25点、加えてペインティングを施したスケートボード3点を公開します。

未開の楽園に生息する鳥類、アンティーク玩具のような哺乳動物など架空の生き物たちに囲まれる少女。背景には川の濁流や暗雲、そして綺麗に咲き誇る花々といった驚天動地の世界を色彩豊かに描くイタリア人アーティスト、フェデリコ・バルトリ。

1976年イタリア・ミラノ生まれ。〈コカ・コーラ〉〈レッドブル〉〈NBA〉といったグローバルブランドのCI（コーポレートアイデンティティ）やプロダクトデザインを手がけるデザイナーとして活躍。オーストリア、香港を経て、現在は福岡県糸島市を拠点に世界中のクライアントとのクリエイションをしながら画家として作品を制作しています。

展覧会タイトルにあるキャンディのように明るくポップな画面で主役に据えられる女性は、生きとし生けるものの創造主として描かれます。そして、そこから生まれるのはカラフルな動植物。込められるメッセージは、生きとし生けるものへの敬意「リスペクトアース」。

「キャンディ缶から出てきたように創造の生き物たちは、それぞれ色が違います。キャンディをなめると、どんな色にも染まることができる。そんな風に自由に生きることを願っている」

さまざまな価値観やアイデンティティに思い悩む私たち。しかし、その思い悩むところにこそ人間の深みがある。フェデリコ・バルトリの作品は、その深みとは暗い闇ではなく、キャンディのように色とりどりでキュートなものだと思わせてくれます。

「たとえ嫌なことがあっても、私はアートに魅了されハッピーな気持ちになり助けられてきました。自分の絵画もそうしたポジティブなものでありたい」

観る人の心に甘く溶けていき、人にも、そして何より自分自身に優しい気持ちになれるフェデリコ・バルトリの世界観。キャンディをなめるようにお楽しみください。

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