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特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近...

<東京国立博物館> 《湖畔》で広く知られ、日本美術の近代化のために力を尽くした黒田清輝の生誕...

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何よりもまず「混んでいた」のひと言(;´Д`)

会期終了に近いからなのか、はたまたそのネームバリューからなのか、平日の午後だというのにすごく混んでいました。
作品を観る列がじわじわ進んでいく感じ。
人混みが大嫌いな俺にとってはまさに苦行でしたorz

1つの作品の前で、近づいたり後ずさったり、色々な角度から観たくても、それもままならず、とても残念でした。

作品は.... うーん.... この黒田清輝の作品はこうして一挙に観るのではなく、テーマ展や企画展の中で単品で観た方がいいんじゃないかと思いました。個人的には。

というのは、画風がマチマチに見えるのです、俺には。別人が描いているのかと思うくらい。

師匠であるラファエル・コランの影響がハッキリ表れている外光派的な作品もあればミレーやモネのような作品もあり、モチーフもバラバラ。 何ていうか....「思想」みたいなものを感じにくいのですよね。

「おお~!これぞ黒田作品!」のように思える作品が正直思い浮かばないのです。

もちろん単品としては重文の「湖畔」や、あるいは「舞妓」だったり、「鉄砲百合」だったり、素晴らしい作品も多々あるのですが、何となくどれも「違う」感を感じるのです。ニュアンスが難しいのですが...。

今回の展示会にはその黒田に影響を与えたコランやミレー、モネなどの作品も参考展示されていたのですが、やはりそれらの作品を観ると「やっぱりこれこれ!」って思うのです。悲しいかな。


でも、一方で、今日評価されている彼の役割を考えれば、それもそのはずなのかも知れないと思い当たりました。

黒田はヨーロッパから西洋画(の技法)を持ち帰ると、後進の指導のために美術学校の設立に関わるわけです。そして設立された美術学校で西洋画の教授を務めました。

それまでヨーロッパに留学しなければ学べなかった西洋画を日本国内で学べるようにしたわけです。

で、ここからは俺の想像なのですが、そうして後進の指導をする上で、様々な画風の作品を描いて見せる必要があったのではないでしょうか?

黒田自身はヨーロッパで直接触れることが出来た様々な絵画の「派」。
たとえばモネに代表される印象派のくくりの中でも、師匠コランの外光派だったりミレーのバルビゾン派(自然主義・写実主義的)、あるいはロマン主義だったりと、様々な画風がある西洋画の、それぞれのお手本を見せる必要があったのだと思うのです。きっと。

だとすると、作品によって、たとえば「"湖畔"は光量が多くてやけに白っちゃけてるなぁ」「あれ、この作品は輪郭線を描いてるぞ」とか「何だろう、やけに恣意的なポーズの裸婦だなぁ」とか、様々に感じる作品達にも、それぞれの派のお手本としてはとても優れた作品のように見えてくるのです(笑)

ちなみに、最後に展示されていた大作「智・感・情」はあからさまに何かしらの意図を表現しているような作品で、他の作品とは一線を画するものに感じましたね。うん。(画像の3人の裸婦が描かれた作品)
http://www.salvastyle.com/menu_japanese/kuroda_wis.html

ということで、今の日本の西洋画の礎を作った功労に敬意を払いつつ、黒田清輝という作家をフィーチャーした回顧展は一度観ればいいかな...と感じた俺でした(笑)

2023/11/19 16:58 投稿

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2019/10/29 18:00 投稿

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2016/04/30 00:00 投稿

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