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「夢に故人が出るとき、故人はあの世で水面を見つめていると聞いたことがあるね。現世に通ずる淵があり その淵に底はなくて、天女などは深く水に潜り、抜けるとこの世の淵に出る」とか…


故郷にそう呼ばれる沼があった。

心霊spotであり、自殺や死人がよく出て、三本松、手前に小さな洞窟、皺しわの老婆が座っており、知る限りでは曾祖母の代くらいから「行ってはならないよ」とずっと言い聞かされてた。

その淵に私は行った事がある…

初恋の「星の地球儀の少年」

色黒で巻き毛のどこか不思議な雰囲気の彼

彼の家に行くのに、その淵の前の道を通らねばならなくて、道を抜けたら大きな屋敷があり、道はそこで終わり、屋敷の後には山しかない。

今思うと、あの屋敷は本物なのか、初恋の彼はちゃんとこの世の人だったか…とか、少し怖い

また彼に逢いたいけれど、もしかしたら、次に逢う時は……この世を離れる時かもしれない

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