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<国立国際美術館>
情報や映像が氾濫する現代社会において、映像表現に呈示された現実や虚実における本質的な「真実」の所在を考察しようとするものです。

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夢か、現か、幻か

過去一世紀にわたってかつてないほど技術革新が進み、グローバル化が果たされ、高度な情報が差異なく瞬時に溢れる現代社会に生きる私たちは、目まぐるしいほどの変容を日々経験しています。そのような日常生活を送る上で、「現実」として呈示された事象が時にまるで夢の中での出来事のように思えたり、果てしなく虚構化されたものとして経験することがあります。その一方で「虚構」に示されたリアリティがより強度を増し、「現実」と変わりないものとして作用することもあり、創造されたものとリアリティとの境界が曖昧になっていると感じさせられもします。
 芸術の領域では、リアリティの概念がほとんどの場合リアリズムと結びついてきました。そして写真が登場した時には、絵画に代わりありのままの現実を写し撮る機能を持つとされましたが、既に写真はその機能を常には伴わず、必ずしも現実を真実として留めているのではないことは明らかです。やがて映像表現が登場し、CGなどのコンピューター処理やデジタル技術が駆使されることで、「現実」には存在しない光景がリアリティを持ちながら映し出されたり、例えばドキュメンタリー性を持つ映像が明確な意志のもとに編集され、創作されたりすることで、リアリティを離れ虚構のものとして眼前に示されることもあります。
 このようにいま、「現実」と「虚構」との間に明確な境界線を失いつつある現代社会の有り様を鏡写しにしたかのような映像作品が、次々に登場しています。そして作家たちは、その虚実ないまぜとなった作品の中で「真実」の行方を私たちに問いかけます。「虚構」として創られたものに「真実」は存在しないのでしょうか?はたまた「現実」とは「真実」なのでしょうか?「現実」が「虚構」になることで「真実」はゆらぎ、また「虚構」が「現実」として構築されることで、「真実」が立ち現れようとします。
 本展覧会ではさわひらき、柳井信乃といった2名の日本人作家を含め、国内外の作家10名による映像作品を主に集め展示します。ドイツの作家クレメンス・フォン・ヴェーデマイヤーは、フィリピンで1960年代に実際に起こった「タサダイ族」と呼ばれる未開民族を発見したと世界を騙した出来事を素材にした作品を出品。現実と造られた情報の中から、真実はどこにあるのかを探ります。フィンランドのエイヤ=リーサ・アハティラはキリスト教美術において古くから重要なテーマである受胎告知を取り上げ、人々がいかにイメージを受け取るのかを映像で表現します。また台湾の作家杜珮詩(ドゥ・ペイシー)は、アジアで起こった過去の出来事に関連する60名の写真イメージを引用し、色鮮やかなアニメーション画像と結びつけ、悲劇的歴史の真実と現在を結びつけます。
 情報や映像が氾濫する現代社会において、映像表現に呈示された現実や虚実における本質的な「真実」の所在を考察しようとするものです。

*掲載画像について
さわひらき
≪Lineament≫ 2012年
© Hiraki Sawa
Courtesy of Ota Fine Arts and James Cohan Gallery

開催日 2013年01月19日~2013年03月24日
会場 国立国際美術館
会場住所 大阪府大阪市北区中之島4-2-55 地図
地域 京阪神 / 大阪
アクセス 中之島線 渡辺橋駅(2番出口)より南西へ徒歩約5分
淀屋橋駅(7番出口)より土佐堀川を越え西へ徒歩約15分
地下鉄四つ橋線 肥後橋駅(3番出口)より西へ徒歩約10分
御堂筋線 淀屋橋駅(7番出口)より土佐堀川を越え西へ徒歩約15分
JR大阪環状線 福島駅/東西線 新福島駅(2番出口)より南へ徒歩約10分
大阪駅より南西へ徒歩約20分
阪神福島駅より南へ徒歩約10分
阪急梅田駅より南西へ徒歩約20分
入場料 一般 850円(600円)
大学生 450円(250円)
※( )内は20名以上の団体料金
※高校生以下、18歳未満、心身に障害のある方とその付添者1名は無料(証明できるものをご提示いただく場合があります)
※本料金で、「コレクション 現代美術とテーマ」もご覧いただけます。
営業時間 午前10時から午後5時、金曜日は午後7時まで開館(入館は30分前まで)

休館日
毎週月曜日 ただし2月11日(月・祝)は開館、2月12日(火)は休館
イベントURL http://www.nmao.go.jp/
大阪府大阪市北区中之島4-2-55
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東京・港区・文京区(...
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