国内最大級アートコミュニティーサイト会員登録数1万人以上

カテゴリ
活動日記
クチコミ情報
レビュー
タグ[編集]
第一次世界大戦
ナチス
オーストリア
ファニーゲーム
519 0 0 0

最近、以前から観たい観たいと思っていた映画をようやく観た。

当代屈指の鬼才、ミヒャエル・ハネケ監督の最新作『白いリボン』である。

この作品は、第一次大戦前夜、ドイツの片田舎を舞台に、静謐で美しい歴史写真そのものの風景の裏で、秩序と美徳に押し込められた人間性の、実は陰湿で、独善的な本性を淡々と浮き彫りにするものである。

全てのカットが息を呑むほど美しく、役者の風貌、身のこなし、画の構図など、およそこの上は考えられないほど、映画の最重要命題としての〝喪われた時の再生〟を完遂させている。

一方、この作品の場合い、こうした究極美の対比としてこそのハネケ・ワールドなのである。
この作品をありきたりの〝謎解きゲーム〟と取り違えて来た鑑賞者には、例によって、手酷いもやもやした後味悪さを残したかもしれない。

つまり、誰がどの件の犯人であるか、などは、何れ筋立てて考察してみれば推理できるだろう。しかし、そもそも、なぜ貴方は〝誰が〟を特定することが、即ちこの問題の解決だと考えるのか?という、それ自体、ハネケ流の痛烈な問い掛けに晒されるわけである。


続きはこちらで http://longtailscafe.com/backnumber/backnumber_27.html

2012/11/15 06:19 投稿

ロングテールズFILE;vol.31 その男、トラヴィス・ビックル。up しました!

ニューヨーク、というと、まず最初に...